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みんなができる応急手当
異物除去法
傷病者に反応(意識)がある場合
背部叩打法
傷病者を自分の方に向けて手の付け根で背中の間を力強く何度も連続してたたきます。まずは、背部叩打法を試みて、効果がなければ下記の腹部突き上げ法を行います。
腹部突き上げ法(ハイムリック法)
傷病者に握りこぶしを抱きかかえるように回し、へそより少し上に当て、すばやく 手前上方に向かって圧迫するように押し上げます。
妊婦や乳児、高度な肥満者に対しては背部叩打法を行って下さい。
腹部突き上げ法は行いません。
傷病者に反応がない場合
反応がない場合、最初は反応があったが反応がなくなってしまった場合は心肺蘇生法を開始します。
心肺蘇生法はこちら
骨折による固定法
傷病者にどこが痛いか確認してください。痛がっているところは動かさないようにしましょう。
骨折の症状の判断・・・激しい痛みや腫れがあり、自分で動かすことができない場合。
変形していたり、骨が飛び出していれば骨折と判断します。
骨折した時は、折れた骨の上下の関節を含めて副子で固定してください。
身の回りで副子になるもの・・・(例)杖、段ボール、雑誌、傘、新聞など。
ただし、副子は骨折部の上下の関節が固定できる長さのものを準備して下さい。
身の回りで副子になるもの
首を痛めている場合の固定法
傷病者に首が痛いか、手足がしびれるか、手足に力が入らないかなどを確認してください。これらの症状が確認された場合は首を動かさないようにしましょう。
意識がある場合は頭部を動かさないように伝えます。
頭部の安静を図るため、両手で支えたり、タオルなどで頭部の動きを抑えます。
傷病者が危険な場所(道路上、落下物のおそれのある場所など)にいる場合に限り、首の動きを最低限に抑えつつ安全な場所に移動します。
熱傷(やけど)に対する応急手当
どんなやけどでも真っ先に患部を水で冷やしてください。 痛みが軽くなるだけではなく、やけどの悪化を防ぐこともできます。
やけどの深さの判断
- 皮膚の赤み(I度熱傷)~日焼けと同じ程度
- 水ぶくれ(Ii度熱傷)
- 皮膚の白みや黒み(Iii度熱傷)~あまり痛みを感じませんが、最も深いやけどのため、手術が必要な場合もありますので、できるだけ早く病院で手当てを受けます。
冷却方法
- 衣服がある場合は衣服ごと冷やします。(水ぶくれは破かないでください。)
- 水道水などのきれいな流水で痛みが和らぐまで10~20分程度冷やします。
- 氷や冷却パックを使って冷やすと、冷えすぎてしまい、かえって悪化することがあります。
- 広い範囲にやけどをした場合は、やけどの部分だけでなく体全体が冷えてしまう可能性があるので、全身の体温が下がるほどの冷却は避けます。
ネギ、ジャガイモ、みそなどを患部へ貼りつけるとやけどに効果があるという情報もありますが明確な根拠がなく、感染の原因、治癒を長引かせてしまう可能性があるので絶対にやめましょう。