平成26年度農業施策に関する建議書について

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平成26年度農業施策に関する建議書について

平成26年農業施策に関する建議書を提出

 月形町農業委員会では、月形町農業の振興及び農業経営の安定向上のため、地域農業者を代表する機関として、「農業委員会等に関する法律第6条第3項」に基づき、月形町へ農業施策等に関する建議(意見を申し立てること)を行いました。
 平成26年3月27日に開催した平成26年第3回総会において「平成26年農業振興施策に関する建議書」を審議可決し、4月16日に多田会長、直会長職務代理から櫻庭町長へ建議書を提出しました。
 
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 平成26年の主な建議内容は次のとおりです。

1 担い手育成・確保と支援の確立について

2 農産物の集出荷・流通体制の整備について

3 TTP交渉について

4 女性農業委員の登用について

5 農業者年金業務の推進活動について

6 国及び道に対する要請要望について

月形町農業振興施策に関する建議書

 今日の農業を取り巻く状況は、米をはじめとする農産品需要や価格の低迷、農業者の高齢化や後継者不足、更には海外産品との競争・競合の高まりなどの諸問題に直面している中、政府はTPPについて加盟国との交渉を進め、地域農業・地域経済に甚大な打撃となることが懸念されます。
 また、政府は「農林水産物の輸出倍増」や「農林水産業の6次産業化」、「農地集積・集約化」を柱とし、「攻めの農林水産業」を掲げ農業・農村全体の所得を今後10年間での倍増を目指し「日本型直接支払制度」や「農地中間管理機構」など新たな施策を打ち出す一方、米政策の根幹となる生産調整の廃止や補助金の見直しなど農業施策や制度内容を大きく変えようとしており、農業者にとっては、将来の農業経営に多大な影響を及ぼすことが懸念されます。
 この様な情勢の中において月形町では、昨年の水稲の作柄は、天候に恵まれ質・量ともに豊穣の秋を迎え、果菜も平年以上の生産となりましたが、花きは生産量・額ともに平年並みであったが、依然低迷をしています。
 月形町の農業・農村は、豊かな自然と多彩な特産品を活かし、土地利用型農業から集約型農業、また複合経営まで多彩な農業経営形態により生産性の高い専業経営を主体に、地域の経済・社会を支える基幹産業として発展をしてきました。
 しかし、担い手の減少や農業経営者の高齢化などの問題が近年特に顕著となり、将来の本町の農業・農村が持続的に発展していくためには、農業後継者の育成や農業経営の安定確保などが特に重要となっています。
 農業は、国の政策により大きく変わる事があるため、農業者が将来に希望を持ち、持続的かつ発展性のある農業経営のため、長期的な観点と実効性のある政策と支援が必要です。
 当農業委員会は、農業者の代表機関として、本町の基幹産業である農業・農村の振興のため各項目の施策を推進されるとともに、国及び道並びに関係機関に対し強く要望・要請されたく特段の配慮を賜りますよう「農業委員会等に関する法律第6条第3項」の規定に基づき建議いたします。

  平成26年4月16日

     月形町長 櫻 庭 誠 二 様
 
                                            月形町農業委員会
                                            会長 多 田 正 光

1 担い手育成・確保と支援の確立について
  農業者の高齢化・後継者不足により毎年10件近い離農が続き農家数は減少の一途にあり、将来にわたり本町農業の持続的発展を図り、安心・安定した魅力のある農業経営を目指すためにも、農業を担う後継者、新規就農者、農業生産法人などの意欲のある担い手の育成・確保と資質向上及びその支援体制の充実と強化が必要です。
  しかし、本町の新規就農者への手厚い受け入れ態勢・助成に比べ、担い手農業者の子弟の就農に対する支援は極めて少ない現状となっています。
  このため、担い手農業者子弟の研修・視察・資格取得、更に最新の補助事業等の情報提供と有効に活用できる指導体制など、規模拡大等の経営の安定・向上に向けた、計画的かつ継続的な就農支援の施策を講じられたい。
 また、国及び道並びに関係機関・団体に対し、農業経営に資するために有効な資金制度を要請されたい。

2 農産物の集出荷・流通体制の整備について
  農産物の国内・国外産地との競争・競合が激しさを増す中において、今後の他産地における生産拡大・品質改良などにより、現在、本町が市場等で優位な農産物であっても、何時までも現状を維持できる可能性は極めて低い。
  このため、本町生産農家戸々の生産技術の向上や新品種の導入による産地としての向上と共に、町と関係機関・団体が互いに協力し、農産物の集出荷体制・流通体制の整備と改善を進め、生産・出荷コストの低減と高品質・高価値な農産物の持続的・計画的な出荷により、産地形成の確立と市場からの更なる信用の確保を図られたい。

3 TPP交渉について
  政府与党の農業政策の転換により、国内の農業が大きく変わろうとしており、特にTPP交渉については加盟国との交渉を進めており、農業に限らず地域の経済・社会システムを崩壊させる危惧が極めて高い。
  農業政策が目まぐるしく変化する中で、将来の農業経営の展望を見据えることができない状況において、地域農業、更には北海道農業に多大な影響を及ぼすTPP交渉については、国会での決議を遵守し、農産物主要5品目の厳守、国民の食の安全・安心及び食料の安定生産の確保のため、国益を損なうことが明らかとなった場合は、即座に交渉から脱退することを関係機関に対し継続的な要望・要請をされたい。

4 女性農業委員の登用について
  農業・農村をめぐる情勢が変化する中、農業・農村の活性化を図るためには、女性の能力を積極的に活用することが重要であります。
  そのため、国では、女性が対等なパートナーとして経営等に参画することを目指し、家族経営協定締結や女性農業委員の登用に係る成果目標を掲げ、農村における男女共同参画を推進しています。特に、女性農業委員の登用については、国は本年度を期限に女性が登用されていない組織を無くすることを目標に取り組んでいるところです。
  また、道においても「北海道農業・農村パートナーシップ推進連絡会議」を設置し、関係機関の連携体制の強化を図っています。
  このため、第22回農業委員統一選挙による本町農業委員の改選において、女性農業委員の登用に向け、特に関係機関・団体からの選任による農業委員に関し、積極的に女性農業者が推薦されるよう、関係機関・団体への要望・要請をされたい。

5 農業者年金業務の推進活動について
  農業者が安心して農業経営を行い、後継者や担い手が意欲を持ち、 経営移譲・農地流動化を促進し、地域農業の活性化を図るうえで、 農業者だけに認められた有利な制度である農業者年金を活用することは有益です。
  当農業委員会においても農業者年金への加入促進に取り組んでおりますが、依然加入数は低迷しております。
  このため、貴職を始め町内関係機関・団体での加入への啓蒙、制度の周知などが成されるよう、関係機関・団体への要請をされたい。

6 国及び道に対する要請・要望について
  厳しい農業情勢と目まぐるしく変わる国の政策により、地域農業の活力と営農意欲の低下が懸念される中、近年の農業政策が、その効果を十分に検証されないまま、更に大きく変わることは、低迷する地域農業・農村に更に大きな混乱をもたらすことになります。  国が平成22年3月に閣議決定した「食料・農業・農村基本計画」の理念に基づき、着実に各種施策を実施し、農業・農村の今後の着実な発展と農業者の生産意欲の向上を図るとともに、月形町におかれましては、地域農業を守り、持続的・安定的な発展と農地の多面的機能の発揮など効果的な推進のため、次の項目について、国及び道に対し、要望・要請をされたい。
(1)農業政策が目まぐるしく変化する中で、農業は土づくりから始まり、農業経営が成り立つまでには時を要します。将来の農業経営の展望を見据えることのできる長期プランによる安定した施策を法制化するよう要請されたい。
(2)スーパーL資金は、地域農業の担い手となる農業者対策として非常に有効であります。このため、希望する全ての農業者が制度を活用できるよう予算の継続と拡充を要請されたい。
 また、農業経営基盤強化準備金制度の税制特例に親子間での事業継承を追加するなど、制度の拡充・強化を要請されたい。
(3)免税軽油・準備金・登録免許税・不動産取得税などの農業経営に大きな影響を及ぼす減税措置の恒久化を要請されたい。
(4)青年就農給付金制度は、新規就農者の経営開始に一定の役割を果たしています。しかし、農業後継者への要件は厳しく、担い手農家の確保・地域農業の持続的発展の観点から、農業後継者も手軽に活用でき、支援を受けられるよう要件の緩和について要請されたい。
(5)農業者の老後生活の安定と円滑な経営継承並びに地域の担い手農業者の確保のための重要な施策である農業者年金の新制度が発足して10年が経過し、加入者も10万人を超えたところであります。
 今後さらに加入推進を図るため、若い農業者の保険料下限額の引き下げ、政策支援対象者として後継者の配偶者の追加など、必要な改善措置について要請されたい。